教育
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指宿市立今和泉小学校の特色ある教育活動の中から、読書活動と遠泳について

指宿市立今和泉小学校は、名前から推測される通り、天璋院篤姫で有名な、今和泉島津家のお殿様の別邸(今和泉領主仮屋)跡にあります。
今和泉小学校HPによりますと、明治6年に郷校として開校しましたが、丁丑の乱のた め閉校となり、明治11年に今和泉小学校として、再び開校しました。
約140年の歴史のある小学校です。
平成25年時点では、児童数100名、教職員数15名です。

今和泉小学校の特色ある教育のひとつに、読書活動をあげることができます。
全校読書集会は年に3回開かれ、図書委員会による読み聞かせや、学年ごとの朗読 発表、お話し会等があります。
朗読も多彩で、暗記したさまざまな詩を、グループごとに群読で発表することもあります。
6年生が1年生の教室に出かけ、読み聞かせを行うなど、学年間の交流も、今和泉小の特色です。
学校内だけでなく、隣接する指宿商業高等学校の生徒による、小学生への読み聞かせの活動もあります。
全校選書会という行事もユニークです。
バザーなどで得た益金で、児童がそれぞれが好きな本を選んで購入できます。
選んだ児童からのメッセージなどが本に添えられ、他の児童の読書意欲を刺激しています。
学校の図書は、1万3千冊を達成しました。

指宿商業高等学校や県水産技術開発センター等と連携した教育活動もあります。

平成元年から始まり、25回を数えるまでになった遠泳大会も大きな特色です。
隼人松原の海岸をスタートし、距離は約1キロメートル。
テトラポットの間を抜け、船とテトラポットの間の自然のプールをぐるりと回り、スタート地点に戻ります。
今和泉小学校の海岸側には、現在も今和泉領主仮屋の石垣の一部や松林(隼人松原)が残っています。
単に泳ぐ距離だけでなく、歴史ある海岸で児童が泳ぐことこそが、今和泉小学校にしかできない教育ともいえます。
遠泳の練習は、約1か月前から始まります。
初参加の4年生のうち、25メートルを泳げる児童はわずかだったと平成25年の記録にあります。
先生・保護者の指導のもとで練習を積み、子どもたちは上達していきました。
本番の大会の前には、まず、遠泳大会検定を、隣接する指宿商業高等学校プールで行い、子どもたちに自信をつけさせていきます。
その後、検定に合格した児童は、海で実際に試し泳ぎをし、短い距離ですが、遠泳の感触を体験します。
5年生、6年生は、遠泳大会を経験していることや、前の学年で遠泳大会検定に合格していることもあり、練習は泳ぎこみが中心となります。
そして、7月の遠泳大会になるのです。
篤姫ゆかりの海岸で遠泳し、身についた体力や自信は、今和泉小学校の児童のかけがえのない財産といえます。